太陽光発電 と 果物栽培。実際どうなの?!

大人

あぐキッズは、「果物の栽培」と聞いてどのような光景を思い浮かべる?

あぐキッズ

こんな感じ!

大人

そうね。私もそうだったわ。
でも、こんな感じの「太陽光発電システム」と「果樹農園」がセットになった農園も増えてきているのよ。

あぐキッズ

そうなんだ~。でも日陰になりそうだし、そもそも何でセットにする必要があるの?

大人

いい質問ね。今回は、「太陽光発電✕果物栽培」が注目されている理由を紹介するわね。

あぐキッズ

はーい

まず、大前提として 太陽光発電システムは、太陽の光を利用して電気を作る装置 です。
住宅やお店の屋根、山肌などに太陽光発電パネルが付いていたりするのでみなさんも1度は目にしたことがあると思います。
(ない場合は・・・お散歩をしましょう!笑)

さて、ここからが本題です。
なぜ太陽光発電と果樹園の相性が良いのか。

キーワードは土地GDPです。

まず、太陽光発電パネルは大きいですよね?
手のひらサイズではありません。人よりも大きいです。
(パネルは大体1m✕1.6m くらいなので、身長では勝てたとしても横幅が負けます。お相撲さんなら勝てそうです。)


しかし、日本は狭いです。
そして山が多いです。

出典 https://www.shinrin-ringyou.com/forest_japan/img/forest_japan/graph_shinrin_ritu3.gif

この画像からわかるように日本から森林を取ったら、1,280万haしか残りません。
といっても、全くピンときませんのでパネルの枚数に換算してみました。

約800億枚 設置できます。
(1ha=10000㎡、10000/1.6=6250枚、6250*1280万=800億枚)

え、めちゃめちゃ置けるじゃん!と思いますが、あくまで「日本中のありとあらゆる場所を太陽光パネルで埋め尽くしたら」の話です。
想像しただけで気持ち悪い世界です。
道路も田んぼも畑も、山以外は全て太陽光パネルだらけ。意味不明な世界です。
なので、現実にはそんなに置けません。せいぜい建物や地面の上です。
話しを戻しますが、日本の土地は限られています。そして、太陽光発電パネルを置ける土地も限られています。
つまり、日本で販売できる太陽光発電パネルの量には上限があるということです。
その観点で、太陽光を販売したい!と考える太陽光業者の立場になって考えてみましょう。

太陽光業者

太陽光を販売したいけど、住宅やお店にはもう沢山付いているし・・・
そうだ!農地なら面積が広いから、農地の上に作物の邪魔にならないように設置出来たら、農家さんがお客様になる!!販路が広がる!!

という下心が垣間見えるでしょう。
販売できるお客様層が広がると、その分太陽光業者にとっても利益が生まれ太陽光業者の利益UPに繋がります。
また、農家さんのタンス預金(偏見はありません。私も少ないですがタンス預金しています。)も消費に転嫁できるので、日本国内の消費が増えます。
つまり、GDP(国内総生産)が上がります

ポイント

市場の拡大:農業部門に製品を拡大することで、太陽光発電業者は新しい市場と収益源を開拓できます。
スケーラビリティ:太陽光発電業者は、大規模な農業経営のニーズに合わせて事業を拡大でき、その結果、安定した収益を得ることができます。

では次に、農家さんの立場に立って考えてみましょう。

農家さん

太陽光発電パネルがあると、作物が日陰になるから、水分の蒸発が減り、日焼けも防げるな。
不良が減るなら収穫量も増えるな。
あと、太陽光発電パネルで発電した電力をその場で使用できるのもデカい。
田舎だと電気もろくに通ってないから、電気を引っ張ってくるだけでも金がかかるんだよ・・・。太陽光発電パネル、いいかも。

良い所を切り取ると、こんな感じでしょうか。
太陽光パネルと自動潅水システムを組み合わせたりするとより楽が出来そうです。
それでは次に、それぞれの立場に立ってデメリットを考えてみましょう。

太陽光業者

一般住宅やお店と比べると、既存の電力網に接続するとなると複雑な手続きやコストがかかる為大変。また、太陽光発電パネルは気象条件に左右される為、『電気を使いたい時に使えない!』といった声が生まれそう。また、太陽光発電パネルには定期的なメンテナンスが必要なので、ランニングコストを含めたシステム全体のコストが増加する可能性がある。

農家さん

太陽光発電パネルの設置費用が高額になる可能性があるから、特にリソースが限られている小規模農家さんにとっては大きな投資となる。また、太陽光発電パネルは気象条件に左右される為、『電気を使いたい時に使えない!』といった可能性があるな。あとは、作物が太陽光発電パネルの影になることで、生育に問題がでたり、太陽光発電パネルが邪魔で、一番大事な作物栽培に利用できる土地が減っちゃう可能性があるな。

いずれにしても、太陽光発電はクリーンで再生可能なエネルギー源であり、持続可能で環境に優しい農業の選択肢になっていることは間違いありません。
良い面、悪い面、それぞれを理解したうえで、あくまで自己責任でお願い致します。

大人

太陽光発電パネルと果樹農園、まだまだ課題はありそうだけど、うまくいけば農家さんを救う救世主になるかもしれないわね。あとは、田舎のほうだと夜まで作業してたら辺りは真っ暗だし、蓄電池も検討するのもよさそうね。

あぐキッズ

ほんとだね。果物を作るのには農家さんだけじゃなく、色々な人や要因が関わっているんだね。果物をいただく時は、農家さんやその関係する人達にも感謝しないとね!

大人

キッズ、、、コメントが大人になったわね、、、(泣)

実際に 太陽光 × 果樹農園 が行われている例

■営農型太陽光発電の導入例西武グループで農業事業を展開する西武アグリが、農業と太陽光発電を一つの場所で行う「ソーラーシェアリング」を埼玉県所沢市で、日陰でも栽培が可能なブルーベリーとブドウを栽培しています。
引用:https://www.sankei.com/article/20210714-NSFD5NFJSROOPOOUVRSKXJBBUI/

■果樹栽培が盛んな山梨県で増えている、果樹型ソーラーシェアリング。2014年にソーラーシェアリングを始めた後屋敷さんは「シャインマスカットは房が青いため、太陽光を浴びすぎても良くない。むしろ日陰に置くほうがいいんです。ソーラーシェアリングとは好相性で、360坪で今年は1500房採れました」。と話す。
引用:https://solar-sharing.farm/report/coverage/1029/

参考
農林水産省 営農型太陽光発電について

私たちの仲間になる

agricreationでは、一緒に”農”を盛り上げてくれる仲間を募集しています!!
”農” は、生きる上で必要な”食” に直に繋がっています。
楽しく!!をモットーに、後世に残る活動を一緒にしませんか?
少しでもご興味があれば、こちらのボタンよりご連絡を下さい!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です